2006/12/30(土)  第22回OZ興行「Magic of 10 minutes」 新宿FACE 19:00〜


2006 年12月30日OZアカデミー女子プロレス最終戦・・・。

 当日券売場はいつもより混雑していた感じ。今年もOZは色々な展開があったが、夏の 10 周年記念興行をきっかけに、タイトル新設、アジャコングの電撃入団と、年末にかけて急ピッチで「OZの世界」が動き始めたのは事実。今日も尾崎は何をやらかしてくれるのであろうか?期待に胸膨らませ試合開始を待つ。OZのリングを見ながら薄暗い会場に入ると、場内では「雷の音」と「大雨の音」がずっと鳴り響いていた。まさに、危険なOZの国に迷い込んでしまった不思議な感じ。

 予定時刻が少し遅れたが、試合開始のゴングが鳴った。 入場式はなし。かわりにカルロス天野が1人コールされ、選手代表挨拶を行った。


  天野「自分は今日からリーグ戦に参加します。そして必ず全勝します!」といった内容の全勝宣言だった。実に力強かった。尾崎校長の暴走を天野が止めてくれないと、この先のOZは「プロレス」の路線から外れてしまいそうなので、天野の奮起に期待したい。



第一試合
 ダイナマイト関西 / カルロス天野  組                
vs    
                輝優優 / × 宮崎有妃  組 
                (フリー)   ( NEO 女子プロレス)
18分57秒  スプラッシュマウンテン

  11/17 の「再会」から続いて、何気に「再会 2 」といえる同期3人と師匠の構図。10年して、一番外見が変わったのは宮崎か?ウエスト部の「はみだした肉」は彼女のチャームポイントらしく、コスチュームはセパレーツにこだわり続けているとの事だ。今日も宮崎はコミカルな試合を展開したが、そんな空気に一番マッチするのが天野。この二人の不思議な空間に、輝と関西のきちんとした技が試合を引き締めてくれた。

 宮崎はOZのリングにあがると、不思議と違和感がない。天野の持つベビーとヒールの二面性も楽しいが、なんとなく宮崎も同じ空気をかもし出す。天野対宮崎のストリートファイトなんて、いつか実現したら以外に面白いかも。

  フィニッシュは期待通りのスプラッシュマウンテン。関西が勝ち、宮崎が負け。関西を尾崎に変えても、この「再会」シリーズは実現出来るわけだから、いつかまた観てみたいマッチメイクの一つであった。

第二試合
永島千佳世プロデュース 〜 Part2 「仕返し」 〜
 アジャコング / 尾崎魔弓  組                
vs    
                ×永島千佳世 / 加藤園子 組 
                        (フリー)
10分44秒  体固め
 試合にタイトルがついていた。永島千佳世プロデュース「仕返し」

  前回の11/17リーグ戦の初戦は、アジャのOZ入団の初戦でもあり、ベテランアジャが永島にどれだけ胸を貸してあげるのかと思いけや、アジャの選択は吉ではなく凶であった。前回、アジャは永島を血祭りにした。永島は何一つ反撃出来なかった。ダウンしている永島から、カウントを取ろうともせず、時間内遊び続けたアジャコング。そんなアジャへのリベンジに、永島が要求した特別試合だ。

 同じ日にリーグ戦が控えているので、あえてこの日でなくてもといった感じはしたが、OZのリングで1日2試合は当たり前。リーグ戦であろうが、流血しようが戦い続けるのがOZの国の掟であるから仕方がない。それと注目がもう一つ、加藤園子の復帰第3戦。なぜ永島のパートナーが加藤?永島の仕返しに加藤が巻き込まれる意味がわからん。そんな声も多いはず。しかし加藤園子のHPを見ていたら、加藤自身が「このカードは楽しみ!相手に不足なし!」といったやる気の内容のコメントを出していたし、永島と加藤のダッグも久々で、あえて永島がプロデュースした訳だから、何か意味があるのであろう。このメンバーにシュガー佐藤がもう加われないのが実に残念だが、かなわぬ夢として諦めるしかないか。加藤はどこまで動けるのであろうか?膝は大丈夫なのであろうか?

 よく、復帰してきたレスラーは「完璧です」といったアピールをするが、なんとなく加藤は「まだ治っていない」といった感じがしてならない。加藤には一日でも早く大技を繰り出して欲しいし、「ケガ=加藤」といった色眼鏡を、自らの試合で早く取り除いて欲しいものである。それが今日である事に期待をしているファンも多いはず。しかし、こんな形の試合を観ることになろうとは…

 いい意味か?悪い意味か?大きく期待は裏切られた。結論から言えば、この日加藤は一度もリングで試合をしていない。終始場外でつれまわされ、反則と凶器の餌食となり流血。
しかも場外の硬い床に向かって、アジャに頭から叩き落され失神状態に。おきまりの様にポリスが出てきて、尾崎、アジャ、ポリスと3人がかりで加藤を連れまわす。なんなのだ、これは!加藤がいいように場外で遊ばれている中、いつの間にかリング上ではアジャと永島の対決が。場外乱闘のすさまじさに忘れていたが、この試合は永島のアジャに対する仕返しマッチであった。

  いいところまで永島はアジャを追込むが、アジャはゾンビのようによみがえってくる。永島もつらそうだ。大技を喰らってしまい、永島はコーナーに逃げ加藤にタッチを求めるが加藤はいない。場外で失神している。大ピンチが続く永島は、途中何度も加藤を探すが、結局加藤は戻らないまま永島は力尽きてしまい、3カウントを聞いてしまった。

 リベンジどころか、いいように遊ばれてしまった永島はフラフラになって「今頃」戻ってきた加藤の髪の毛を鷲みにして叫んだ「お前!今まで何やってたんだよ!!」永島の声は場内に響き渡った。納得いかない永島をアジャ、尾崎が止めに入るのかと思いけや、尾崎達はまだ加藤に暴行を加えた。尾崎、アジャ、永島、ポリスが集団で加藤をいたぶり始めた。レフリーが止めに入るがエスカレートする一方。

 「誰か止めろ!!」セコンドにいた、優や宮崎。優のセコンドに着いた植松も止めに入ったが、乱闘はさらにエスカレート。絶叫するレフリー。次の試合で待機していだダイナマイト関西までもが控え室から飛び出してきて騒ぎを止めに入った。

 関西「これはいじめだろう!!」

  関西は尾崎、アジャに猛烈に突っかかった。再び乱闘は場外にもつれ、そのまま控え室方向になだれこんでいった。リング上。一人残った加藤。血だらけだ。加藤の泣き声が一番後ろの席まで聞こえた。レフリーが加藤を起こすが動けない。
 
 「セコンド!」レフリーがセコンドを呼ぶが誰もいない。 「誰かセコンド!!」レフリーが再度叫ぶが誰もでてこない。まだ控え室で乱闘が続いているのであろうか?すると一人、客席から「お客様」がリングにあがり加藤の救護に入った。

 AKINOだ。

  プロゴルファー横峰一家と一緒に試合を観戦していたAKINOが、いたたまれずに加藤の救護に入った。ちょっと安心した空気が流れた場内。泣きながら加藤はAKINOの肩を借り控え室に帰ったが、バックステージで加藤は倒れその後人目も気にせず号泣した。


第三試合
〜 THE WIZARD OF OZ 〜
OZアカデミー認定無差別級女王選手権試合
初代女王決定公式リーグ戦
 アジャコング  vs  ダイナマイト関西 ×
8分01秒  ダイビングエルボードロップ → 体固め

 もともと関西はOZに入る条件として、アジャを倒すという入団試験があった。一方のアジャは「無条件」入団である。つい先ほどの「加藤いじめ」で、怒りがおさまらない関西は鋭い眼光でこのリーグ戦を向かえた。

セコンドには関西に永島。アジャにはポリスがついていた。ポリスのアシストは確かに絶妙で、その辺のレスラーよりよっぽど的確な動きをするが、このところ「出すぎ」であり、しかもOZの初代を決めるという大事なこのリーグ戦にも手を出してくるからいただけない。

 当然のように関西のピンチを永島がすくい、アジャへのアシストでポリスは試合をまたも目茶苦茶に壊していった。関西は凶器攻撃をまともに喰らい流血。リーグ戦だというのに、泥ついた試合である。

  さて、この試合の問題はそこではなった。フィニッシュ直前。リング上でダウンしていた関西に、コーナーからの大技を仕掛けようと、アジャがコーナーに登る。関西は気づいていない。これを喰らったら終わりだと、客席から「起きろ関西!」と声が飛ぶ中、セコンドの永島が外側からコーナーにあがり、アジャを落としに入った。見事なアシスト…のはずだった。
あれ?永島、コーナー上でアジャを乗り越え、そのまま関西へフットスタンプ??

 場内は静まり返ってしまった。 カウント3 アジャが勝ち、関西が負けた。

  状況がつかめない関西。試合が終わった。場内も騒然としていた。アジャがマイクを持った。

 アジャ「関西。かしこいやつはな。最初から頭を使うんだよ」

 …つまり、永島は最初からアジャと組んでいた??という事は、先ほどの第二試合「仕返し」マッチも最初から仕組まれていた?だから永島は「わざと」加藤をパートナーに選んだのか?加藤をいじめているのは、本当は永島という事か?それとも、先ほどの休憩時間の最中に何か動きがあったのか?

  関西「永島!お前それでいいのか?」

 誰もがそう思ったが、永島は黙って首を縦に振り、アジャと控え室へ姿をけした。正直すっきりしないまま試合は終わったが、試合を振り返ると、終始ポリスが出てきた感じがして、いささかイライラ感が残る。なおかつ永島のよくわからない動きか重なり、不快感指数があがる試合であった。まあ、逆から考えると、ここ最近で試合後に、いいにせよ、悪いにせよ、行き場のない感情が残る試合を提供出来る女子プロレスは殆どないので、OZは生で観るとつくづく一種特殊な団体であるという変な満足感が残る。

第四試合 〜 THE WIZARD OF OZ 〜
OZアカデミー認定無差別級女王選手権試合
初代女王決定公式リーグ戦
 カルロス天野  vs  尾崎魔弓 ×
9分58秒  三角絞 (ギブアップ)

 この試合にもポリスが出てきた。リング上は尾崎、ポリス対天野の2対1の試合である。これでは天野に勝ち目がない。しかも今年の大トリカードだ。しかし、冷静に試合を観ていると、この「ポリス」の存在が、お客の感情を大きくコントロールしていて、いつのまにか場内をヒートアップさせている。そういえば新しくなったOZのポスターにもポリスの写真がデカデカと載っていた。「マネージャー」という肩書き付である。ポリスの存在はもう受け入れるしかないのであろうか?

 5分経過、残り試合時間5分。


 そうだった。このリーグ戦はマジテンが採用されている。試合時間は10分しかない。あいつぐ場外乱闘のすさまじさに、そんな事すっかり忘れていた。しかし、リング上では尾崎とポリスが、面白おかしく天野を潰している。天野もうだめか?

  尾崎、ポリスがダブルで攻撃を仕掛けた時、一瞬にして天野がそれをかわし、いつのまにかリングサイドにいた関西が絶妙なタイミングでリングに入り、二人まとめてラリアットで叩き倒した。流血戦のあとで頭をしっかりとタオルで固定した関西は、きっと怒りが収まらず、天野のセコンドについたのであろう。これは心強い。場内はいつのまにか「やりすぎ」の尾崎に野次が飛び、天野への歓声が多くなった。

 残り時間1分。

 このコールで、心の中では「引き分け」を感じずにはいられないが、天野の顔つきは凄かった。尾崎の肩に飛び乗る形でそのまま腕を固め、倒れる勢いを利用して、がっちりと三角締めをかけた。もがく尾崎。暴れる尾崎。ガッチリ腕が固まっている。

 残り30秒。

  尾崎は悲鳴をあげて暴れている、逃げられない間接技。恐るべし天野。

 残り10秒。

  悲鳴をあげる尾崎。すさまじい表情の天野。ガッチリ腕がきまっている。

  5秒

 もうだめか。マジテンはあまりに短かすぎる。4・3・とリングアナのコールがカウントダウンに入った瞬間、レフリーが声を上げた。

 「ギブアップ!!」尾崎まさかのギブアップ。

  リング下では、関西がしっかりとポリスを押さえているではないか。残り試合時間2秒。天野勝利。全勝宣言にふさわしく天野が尾崎の暴走を止めてくれた。

  天野「尾崎、お前2人でやっても勝てねーのか」

 天野の完全勝利である。収まりつかない尾崎はまた暴れだし、またも乱闘となってしまった。


  OZのエンディングテーマ「オーバーザレインボー」がかかった。「オズの魔法使い」のテーマだ。リングアナが興行の終わりを告げているが、殆どの人が席を立たない。天野が戻ってきた。

 天野「私は必ずベルトを巻きます!そして尾崎を追放します!! 」

 今年の締めくくりにふさわしい言葉だった。OZのベルトには今後、大きく期待したい。

 マジテン=Magic of 10 minutes=魔法の10分間=10分1本勝負
 
 このルールの中、大乱闘を繰り広げるわけだから、見ている方も真剣勝負である。FACEとうい会場はドリンク付という事もあり、場外乱闘の多いOZの興行では、床がビショぬれになってしまうのも、今ではすっかり名物となりつつある。

 それにしてもアジャ、尾崎の暴れっぷりは見事だ。ここまでヒールになれるレスラーがまだ存在している喜び。最近は中途半端なレスラーが多く、試合がつまらなくても試合後の「マイク」で盛り返せばそれでいいと思い込んでいるレスラーが増えて来ている中で、この先、ベテランメンバー勢ぞろいのOZが、何を表現し、何をみせてくれるのか。この先のOZに大きく期待したい。

  次回は1月28日。加藤園子の参戦は決定しているとの事。2007年開幕のOZに注目!しかし「ポリス」が出てこない方法はないのであろうか??
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